目的別!あなたに合う歯磨き剤の選び方

目的別!あなたに合う歯磨き剤の選び方

先日はフッ素配合歯磨き剤の新しい使用方法についてご紹介いたしましたが、今回は歯磨き剤の選び方についてご紹介いたします。
歯ブラシはブラシの形状や硬さなどこだわりがある方も多いですが、歯磨き剤の成分や役割に関心を持って購入される方は少ないかと思います。普段使っている歯磨き剤に含まれている成分がどんなもので、どのような効果があるのかをご紹介いたしますので、自分お口にぴったりの歯磨き剤を選ぶ参考にしてみてください。

基本成分と薬用成分

市販の歯磨き剤の成分は「基本成分」と「薬用成分」の2つに分けられます。歯磨き剤として最低限必要な成分が「基本成分」、むし歯予防や歯周病予防などのお口のトラブル予防に効果があると厚生労働省から認められている成分が「薬用成分」です。

歯磨き剤の「医薬部外品」「化粧品」の違いは?

市販の歯みがき剤には「医薬部外品」と「化粧品」の2つの種類があります。その違いは「薬用成分」を含んでいるかどうかです。薬用成分が含まれている歯磨き剤を「医療部外品」、含んでいないものを「化粧品」と表記するよう定められています。歯磨き剤の購入の際には是非チェックしてみてください。

基本成分の成分と役割

歯みがき剤には様々な基本成分が含まれています。代表的な成分名とともに成分の役割や働きなどをご説明いたします。

清掃剤(研磨剤)

【代表的な成分】無水ケイ酸、リン酸水素カルシウム、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウムなど
清掃剤には、歯を削ることなくステインなどの着色汚れやプラーク (歯垢)を落とす働きがあります。

発泡剤

【代表的な成分】ラウリル硫酸ナトリウムなど
発泡剤は歯みがき剤を泡立たせる成分で、お口の中にまで泡を広げることで歯磨き剤を行きわたらせる働きがあります。

香味剤

【代表的な成分】サッカリンナトリウム・メントール・ミ ント類など
香味剤によって爽快感や香りを高めることで、歯みがき剤を使いやすくする働きがあります。清涼剤と表記されることもあります。


薬用成分の成分と役割

基本成分と同様に歯磨き剤には多くの薬用成分が配合ざれています。効果別に代表的な成分名とともに成分の役割や働きなどをご説明いたします。

むし歯予防

【代表的な成分】モノフルオロリン酸ナトリウム、フッ化ナトリウムなど
市販の歯磨き剤には、むし歯予防成分として広く知られている「フッ素」と呼ばれる成分が配合されているものもあります。フッ素の効果は科学的根拠もあり使用が推奨されています。

歯石予防

【代表的な成分】ピロリン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウムなど
歯の表面をコーティングすることで歯石をつきにくくする成分で、歯垢(プラーク)が硬くなるのを抑える効果もあります。

歯周病予防

【代表的な成分】イソプロピルメチルフェノール、塩化セチルピリジニウム、トリクロサンなど
歯ぐきの血行を良くする、また歯ぐきからの出血を抑えるなどの効果があります。むし歯の発生を抑えたり、進行を妨げる殺菌効果を含む成分も含まれています。

歯の着色予防

【代表的な成分】ポリエチレングリコール、ポリリン酸ナトリウムなど
歯の表面に付着したタバコのヤニ汚れや着色を除去する効果や、再び付着するのを予防する効果があります。

口臭予防

【代表的な成分】ラウロイルサルコシンナトリウム、銅クロロフィリンナトリウムなど
口臭の原因となる細菌を殺菌する効果があります。

知覚過敏予防

【代表的な成分】硝酸カリウム、乳酸アルミニウムなど
歯の表面はエナメル質に覆われており刺激から守られていますが、何らかの理由により傷ついてしまうと歯の内部に刺激が伝わりやすくなり、歯がしみるというような知覚過敏症状があらわれます。上記の成分には、歯の痛みや刺激を遮断し染みるのを和らげる効果があります。

お悩みを解決できる歯みがき剤を選びましょう

今回は歯磨き剤に含まれる成分をご紹介いたしましたが、まだまだ多くの効果のある成分があります。お口のトラブル別に効果のある成分を見極めて購入することは簡単ではないかもしれません。ご紹介した症状以外のお悩みがある方、自分のお口にあった歯磨き剤が見つけられない方は、お気軽に当院までご相談ください。

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