予防歯科のススメ 2018年3月
気になる歯の色 歯が変色する原因とは?
歯の色を気にされる方は案外 多いものです。芸能人やモデルのような白い歯は確かに魅力的ですし、誰もが白い歯に憧れることでしょう。しかしなかなか実際白い歯を保つのは難しいもので、特に年齢を重ねるに連れ、歯の色が変わってきたと感じる方が多いようです。今回は歯が変色してしまう原因に対する対策法を述べて見ます。歯の色 歯が変色する原因?①歯の外側から着色するケース(外因性のもの)飲食物の色(ステイン)コーヒー、お茶、赤ワインのようなタンニンを含んでいるもの、カレー、ケチャップのような色の濃いものを口にする機会が多いと歯に着色(ステイン)がつきやすくなります。タバコのヤニタバコを吸う人は、タバコに含まれるタール(ヤニ)が歯の表面にこびりつくようになります。ステインよりもベッタリとこびりつき、非常に取りにくくなります。虫歯歯の一部が茶色や黒い場合には虫歯が原因のことがあります。白く濁ることも(初期う蝕)あります。着色があるときは一度早めに診てもらうのがいいでしょう。歯石歯石は黄白色のものが多いようですが、血液を含むと黒い歯石もあり、これらのせいで歯に着色があるように見えます。また、歯石のざらついた面には色素が沈着しやすく、そのような点でも歯が変色して見えやすくなります。うがい薬による着色うがい薬(洗口剤)の中には、長期使用することによって歯に着色を起こすことがあります。グルコン酸クロルヘキシジンがその例です。②歯の内側から着色するケース(内因性のもの)加齢によるもの歯の内側にある象牙質は黄色い色をしていますが、加齢とともに厚みを増していきます。またエナメル質も薄くなってきますので、黄色っぽく見えるようになります神経が死んでしまった歯歯強くぶつけたことのある歯や、神経を抜いた歯というのはだんだんと褐色やグレーに変色していきますテトラサイクリン歯歯の形成期に抗生剤の一種であるテトラサイクリンを服用することによってのちに歯にグレーや茶色の縞模様の着色が全ての歯に現れることがあります。現在は歯に着色を起こす危険のある方には投与が禁止されていますが、数十年前には投与されていた時代がありその影響で歯が変色してしまった方も少なくありません。エナメル質形成不全(症)歯の一番外側にあるエナメル質の形成に問題がある状態で遺伝的な原因で現れるものと、後天的なものがあります。後天的なものは虫歯や歯をぶつけたことが原因となることもあります。遺伝的な場合は全体的に歯の色や形に異常が起こりますが、後天的な場合には一歯単位で白や黄色、茶色やくぼみなどが現れます。